企画展・特別展

歌舞伎で震える怪談噺

 夜な夜な現れ皿を数えるお菊、累(かさね)と呼ばれる女性の強烈な祟り、そして毒薬によって人相の変わり果てたお岩、まさに庶民に取り憑いた「三大幽霊」である。
 これらの三大幽霊話は刺激的・衝撃な好奇心を求める江戸時代の人々の心を鷲掴みにした。
 本展示では多くの人たちを恐怖させる目的の怪談狂言を構成した文楽人形の首(かしら)や描かれた錦絵などを中心に見ていただく。また大勢の観客を前にした歌舞伎、文楽とは異なり小さな幻燈機が醸し出す幽霊の世界についても触れてみたい。
 特別出陳である長浜の画家、清水節堂の描表装という手法で描かれた、掛け軸から幽霊が抜け出てくるだまし絵は一度見たら忘れられないトリックに満ちている。
 また期間中展示説明会と同時に講談師 旭堂南海さんによる講談「四谷怪談~お岩様誕生~」を八月二十一日(金)に開催。奮(震)ってご参加くだされば幸いです。

※申込詳細は下記をご覧ください。

企画展情報

開催期間:
平成27年7月20日(月・祝)~8月30日(日)
会場:
曳山博物館(元浜町)
開館時間:
9時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:
会期中無休
入場料:
大人600円、小中学生300円
( 団体20名様以上2割引)
※長浜市・米原市の小中学生は無料

講談:四谷怪談 ~お岩様誕生~

講談師:旭堂南海(きょくどう   なんかい)

日程:平成27年8月21日(金)

場所:曳山博物館 伝承スタジオ・企画展示室

18:30~展示説明、19:00~講演開始

※18:30までに入館券購入のうえ、曳山博物館に集合ください

※曳山博物館(TEL:0749-65-3300)までお申込みください

パンフレットダウンロード

ファイル種類:PDF  サイズ:2 MB

主な展示資料

1)上方芝居絵画帖「浪華にしき」 1帖 大阪歴史博物館蔵

2)万延元年8月 宗広 東街道四谷怪談 芝居絵 3枚続 1組 大阪歴史博物館蔵

3)上方役者絵帖 1帖 大阪歴史博物館蔵

4)文楽人形首 お岩〔返り目 顎落〕 1点 大阪歴史博物館蔵

5)絹本淡彩 幽霊図(清水節堂画) 1幅 徳源院蔵

6)巨大布絵看板 1点 ミュージアム中仙道蔵

7)薫樹累物語 絵看板  1組 国立文楽劇場蔵

8)薫樹累物語 床本  2冊 国立文楽劇場蔵

9)幻燈機  1台 個人蔵

10)錦絵影絵タネ板 1組 個人蔵

11)文楽首の研究(斉藤清二郎著) 1冊 本館蔵

展示資料画像

広貞画四谷怪談お岩の尾上菊五郎・あんま沢悦上方芝居絵画帖 「浪華にしき」より(部分)

大阪歴史博物館蔵

巨大布絵看板 絵本太功記から杉の森とりでの段(部分) 

187.5×363.5(cm)ミュージアム中仙道蔵

 

絹本淡彩 幽霊図(清水節堂画)徳源院蔵
幻燈機 個人蔵